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2013年12月10日

12・5 ゆいマネーミーティング@名護市国際交流会館

12月5日、名護市国際交流会館(ゆがふいん沖縄の向かい)でミーティングが行われました。
21世紀の森公園がすぐ近くにあり、本部方面からも大宜味方面からも来やすい便利なところです。

さて、ミーティングでは主にこんなことが行われましたよ。
 1.かのこさんヨガ
 2.アズワンコミュニティの話
 3.イセヒカリの話
 4.ゆいマネーを使った交換

最初はかのこさんのヨガ。
気持ち良すぎてヨガしながら寝ちゃいそうでした(^^;
全てを忘れて地球と一体になる、そんな不思議な感覚がしましたよ。
このヨガをできただけでも来てよかったと思います。

次はアズワンコミュニティの話。
アズワンコミュニティは、三重県鈴鹿市にあるコミュニティで、
また別の日に、このコミュニティから来られた方とお話する機会があったのでその内容を共有しました。
その内容の一部(といっても長いですが^^;)をここでもご紹介します。

アズワンコミュニティにはこんな特徴があるそうです。

 ・人を規則で縛るのではなく、各々の意志を尊重する。
 ・お金を稼ぐ仕事を自分たちで作っている(弁当屋、回転寿司屋、農業など)。
 ・食べ物やお金など、必要な人が必要なだけもらい、提供できる人が提供する(贈り合い)。
 ・メンタルケアに重点を置いている(研修会を開いたり、「怒るってなんだろう会議」を普段からやったり)。

こういう話を聞くと、どうしても疑問に思うのが、
「もらうばかりの人はいないのか」
「提供することが多い人から不満は出ないのか」
ということ。

1つ目の答えは、
「仲良くなると、どうしても提供したくなるみたい」
とのこと。
もらってる人もなにかを提供したくなるという。
なんだか魔法のような理想論のような不思議な感じ。
しかし、これが現実に存在しているというのだからなんだか心温まります(^^

2つ目の答えは、
「嫌な人はやらない。」
とのこと。
提供したければすればいいし、したくなければしない。
それでも、お互いに提供しようとする、というのだから、
今の社会ではなかなか見られない形がそこにはあるのかもしれないですね。

そんな理想的とも思えるコミュニティでも問題となってきたのが、
怒りや考えの違いからくる衝突など人と人との関係なんだそうです。
そこで生まれたのが「サイエンズスクール」と「サイエンズ研究所」。
お互いに自分を見つめ、意見を交換し合い、
お互いを、自分を客観的に見つめることを繰り返してきたそうです。

ミーティングの中でも、それぞれに思うことを出し合ってとても盛り上がりました。
実際に鈴鹿まで見に行きたいね、という話もでましたよ。

その次が、イセヒカリの話。
伊勢神宮で栽培されているコシヒカリが突然変異してできた品種で、
台風が来ても倒れなかったという倒伏しづらい品種です。
陸稲としても栽培できて、なおかつおいしいんだそうですよ。
そんなお米の種もみを内地の方からいただけたので、
育ててみたい!というメンバーで分け合いました(送料など実費分はいただきました)。

最後は、それぞれ持ち寄ったものをゆいマネーで交換しましたよ。
こうやって続けていくことが大事ですね。
今は小さな流れでも、小さな流れが集まって大きな流れになりますように。

そんな感じのミーティングでした~。
これからも楽しくつながっていきましょう!
長文おつきあいありがとうございました。  


Posted by ゆいマネ子 at 09:32Comments(1)ミーティング

2013年10月24日

赤土で壁塗り祭り♪

はいたい!

去る10月19日(土)、大宜味村山中にセルフビルド中のゆっきー邸にて、壁塗り祭りが開催されましたニコニコ
ゆいまねーメンバー他、子どもも大人も入り乱れて多くの仲間たちで賑わい、お天気もギリギリ曇り見方をしてくれ、とても楽しい時間となりましたキラキラ 








皆で持ち寄ったお昼をワイワイ食べて。。。





壁塗り初心者も多い中、みなさんの協力&パワーにより、すっかり生まれ変わったお家の姿。。。びっくり!






今回の作業でつくづく感じたこと↓
①人数がいると、どんな作業もとにかく早い!
②みんなでやると、とにかく楽しい!!

共に働き、同じ釜の飯を喰らい、共に語り、共に笑い合う。
仲間と共にある幸せを存分に味わったひとときでしたGOOD


今回は時間切れで作業後に予定していたお話し会は出来ませんでしたが、
またぜひちょこちょここんな感じの楽しい集いを開催していけたらと思っています。

また、月いちミーティングも併せて行っていきますので、メンバーで無くとも、興味のある方はぜひご参加を〜ピース



以上、ゆっきー雪でした  


Posted by ゆいマネ子 at 22:32Comments(1)月いちミーティング

2013年09月06日

8月29日の集いの様子

パーマカルチャーでお世話になっているあ~り~さんが、週刊かふうで地域通貨のことを取り上げていて今こうして慌ててブログの更新中!…汗

しばらくブログがアップできていませんでしたが、ゆいマネーは少しずつ成長中です。
焦ってはいけない。ゆっくり落ち着いて。

8月29日にゆいマネーのメンバーと地域通貨に興味のある方約15名ほどが集まりました。
激動の今だからこそゆいマネーというツールを使ってみんなは何を感じているのか、又、資本主義的な破壊のイメージではなく、農で言ったら在来種のような有機的な経済とはどういうものなのかetc... 来てもらったみんなに少しずつ意見を聞きながら話し合いをしました。

今回の話し合った中でのポイントは2つあったと思います。
1つ目は『与える』から始める経済を意識すること。
2つ目は日本円を使うときには綺麗なエネルギーを乗せること。

贈与経済という言葉を聞いたことのある人もいるかもしれませんが、思いやりや愛情を持ってまず贈与することで、直接的にその相手からではなくてもどこからか素敵なそして驚くようなお返しが返ってくる。
普段から意識して実践している人たちは既にそんなことを感じているという話が聞けました。そんな法則が必ず働いていると。

そして今はまだ生きていく上でどうしても必要なお金。お金の役割を考えるとありがたいですよね。
お金自体はニュートラルな物質ですが、どうやら使い方を間違えると権力やらエゴやらといったエネルギーになってしまいがちのようです。
自分の元に縁あって巡ってきたお金、使うときは気持ちの良い綺麗なエネルギーに変え、その後もずっとそうであるようなイメージを持って使うこと。
感謝というのはすぐにできる行動だと思います。

今回は参加者の思いをオープンアップさせる為に一番最初にヨガを、
途中に物々交換の時間と、最後にあるがままの自分を受け入れていきましょうという内容の深いお話が聞ける集いとなりました。

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孤独を感じることなく共に活動を続けることが今のわたしたちにできることであり、それがまさに大切なのだと
アメリカ人言語学者のノーム・チョムスキーさんの対談を読んで再確認していたところです。  


Posted by ゆいマネ子 at 13:16Comments(0)ミーティング

2013年05月31日

5・20ミーティング@比地カフェ

来る5月20日、国頭村の比地大滝入り口にある「比地カフェ」にて顔合わせ会&ミーティングが行われました。
久しぶりに晴れ間晴れがのぞいた当日の昼下がり、とても気持ちのいい場所で楽しく充実した話し合いが出来ましたニコニコ

以下、報告です。

◎本部・まちぐわーで近々顔合わせ会開催を検討中(5月31日にひとまず実施済み)
  →・本部半島エリアと大宜味・東以北エリアは、距離的なこともありなかなか顔を
    合わせる交流が難しいのが現状。
    名護の羽地辺り(中間地点)でどこか交流できる場があると集まりやすいのかな〜
   ・まちぐわー界隈で中心になってくれる方を決めた方が、今後情報交換がスムーズかも?
◎大宜味のKさん宅で、7月ぐらいにマルシェを検討中
  →より多くの人が「使いやす」く、かつ楽しいマルシェをまたやりたい!
   実際に会員同士の顔合わせの場にもなる。 
   一度でも顔を合わせた仲だと、ゆいマネーのやり取りもしやすくなるのでは?
《決定事項》テーマ別の班長(大臣)案
  →得意分野を生かしたアイデア発案をより積極的に行う人を決めよう!
   この場で決まったのは。。。。
   ・ちゃりさん・・・ハルサーウミンチュ班長(名前のまんま)
   ・ゆっきー・・・食いしん坊班長(保存食作りなど)
   ・まきこさん・・・国頭班長(国頭のこと全般)
   この場で候補に挙がったのは。。。。
   ・かのこさん・・・教育班長
   ・どなたか・・・本部まちぐわー班長
   キラキラ 自薦他薦問わず、随時募集中キラキラ 
《決定事項》メーリングリストの「その後」が分からない問題点について
  →現在は、誰かが何かを投げかけた後、それが解決したのか否かが不明。
   投げかけが「終わった(解決した)」ら、投げかけ者本人が『題名』の頭に
   (済)をつけて送ることにしましょう!
◎新規入会者の方へ
  →メーリングリスト登録アドレスが携帯の場合「パソコンからのメール拒否設定」要注意びっくり
《決定事項》経費の使い方について
  →事務局ぴろこより・・・経費が無くなることのデメリットは無く、
   ゆいマネーの『次に繋がる為』に使いたい。
   この日から、ミーティング参加者へ交通費として一律¥400支給することに。
   それにより、今後少しでもミーティングに参加しやすくなる人がいたら嬉しいな♪赤
そしてこの日の最重要議題は・・・
「ちょっとした困った」を、みんな気軽にメールで流そうびっくり!!
  →なんとなく「たいしたこと」じゃないとお願いしにくい感がみんなの中に漂っている。
   例えば『明日夕方犬の散歩して』とか『メイクマン行く人ついでに○○買ってきて』とか、
   そういう事でもみんなにどんどんメーリングリストを活用して欲しい!
  

ゆいマネーが、ますます素敵に育っていきますように☆


以上大宜味のユッキーでした。
  


Posted by ゆいマネ子 at 22:22Comments(0)ミーティング

2013年04月18日

ゆいミーティング(三月♪)

だいぶ報告が遅くなってしまいましたが「ゆいマネー」ミーティング三月の模様です♪



三月の気持ちの良い日にゆいメンバーの大宜見のお家に集合♪



ミーティングのちょうど一月ほど前、ゆいマネーの発起人であるPちゃんが

葉山で地域通貨の事務局をされている大宮なつきさんにお話を伺う機会があり


当日はそのお話のシェアをしてくれました。




葉山の地域通貨「なみなみ」では

とにかく当人達が楽しんでおられる様子だとの事。


例えば、メンバーの一人に地域通貨の入会金などで集まったお金の一部を託して

お家を開放してもらい、お茶やお茶菓子などを提供する場を設けて頂いて

情報交換や新規メンバーの希望者などを交えての「おうちカフェ」を開催しているそうです♪


なるほど~~~

地域通貨は物々交換のような概念が強いけど、

こんな繋がりを楽しむ事も出来るんですね♪



さっそくゆいマネーメンバーでもやってみよう♪
(と、計画中です♪)





そのほかのお題目としては、

◎地元の生産者(農家さん)達との繋がりの大切さや、

◎実際にどうやったら繋がっていけるのか。

◎山のように余った収穫物を有効利用できないか?


などなど、意見を聞きあいました。

その後、、食品加工の話で大盛り上がり♪(笑)











後日、「大根40本あるよ~~~!!」  ・・とメンバーのAさんが有志を募り、

ゆいマネーメンバー4名で大根を切りまくり漬物に加工した模様です♪
(あ~~あたしも参加したかったよ~~!)


実際に売店にもおかれているようですよ!!要チェック!



さてさて、三月ミーティングの報告でした♪











  


Posted by ゆいマネ子 at 12:59Comments(0)ミーティング

2013年03月30日

お金の意識改革はパン屋から始まる?!

宜野座にある土曜日しか営業していないパン屋さんに行ってきました。
パンはもちろんおいしいのですが、ブログを見るとワークトレードをされているとのこと。
直訳すると労働交換となり、日本円での給与だったり物々交換でもない交換のかたち。

読谷のあるパン屋さんでも無農薬野菜とパンの交換を行っているそうです。

他にもこのような取り組みを個人的にではなく、大々的に公開してやっているお店をご存知の方は教えてくださいな。  
タグ :物々交換


Posted by ゆいマネ子 at 13:41Comments(0)

2013年03月22日

仏教経済学

やんばるゆいマネーで目指しているものが仏教経済学に極めて近いと感じたので、以前、丹羽順子さんがブログに書かれていた内容をご案内します。

-----------------
シューマッハーは「スモール・イズ・ ビューティフル」という哲学で知られて いる。私が彼の名前を聞いたのは、イギ リスで「持続可能性」を学ぶ大学院時代 で、同じく尊敬してやまない思想家サティシュ・クマール に紹介された。サティ シュは、ガンジーの非暴力の思想を受け継ぎ、主に農業改革を提唱する活動家 ヴァンダナ・シバらとともに、イギリスのシューマッハー大学 で教えている。 「真に国際的で豊かな社会を創って行くための教育機関の名前になっちゃう人っ て、どんな人だったんだろう?」とは思ったものの、その時は「スモール・イ ズ・ビューティフル」の意味がなんとなく魅力的に響いただけだった。

それが最近、シューマッハーの著書「スモール・イズ・ビューティフル再論」 (講談社学術文庫)を読み、すっかりはまってしまった。もう大教祖様!の気 分。この本では、仏教経済学という全く新しい経済のロジック、健全な開発と土 地の利用、世界の貧困を救うためのシンプルで現実生のある方法論… 複雑化され た現代社会の問題を単純明快な構図に落とし込み、常識をパッと解き放してくれ るので、各ページうなるようにして読んでしまう。こんなものが1960年代後半に 書かれていたなんて!なぜ彼の哲学が世に浸透していくために、こんなに時間が かかってしまったんだろう?いやまだ浸透していないから、こんなに問題が山積 みなのかもしれない。

ちょうどこの本を読み始めた頃、リーマン・ブラザー ズの破綻が発覚した。シューマッハーが言うように 「精神性を欠いた経済学は長続きしない」のは明らか で、人間性を忘れ、効率と合理性のみを追求した経済 が崩壊していくのは当然のことでもある。では次の経 済とは、どんなもの?社会全体でいまだに統一された ビジョンが描けていないとすれば、今こそもう一度、 シューマッハーの「仏教経済学」に真剣に耳を傾ける 必要があると思う。というわけで、今日はかなり引用 箇所が多いのですが、「読書の秋」ということで、「スモール・イズ・ビュー ティフル再論」(講談社学術文庫)をピックアップです。

まずシューマッハーの人となりが分かる箇所から引用。

(サティシュ・クマールの前書きで) 「私がビルマでの所見を仏教経済学という題を つけて発表すると、多くの経済学者仲間がいっ たものです。『シューマッハーさん、経済学と 仏教とどんな関係があるんですか。』私の答え は、仏教抜きの経済学は愛のないセックスで す、という一言でした。『精神性を欠いた経済 学は一時的な物的満足をあたえるだけで、内的な達成感はあたえませ ん。精神的な経済学は、サービスと同情と人との絆というものを利潤 や効率と並んではたらかせます。両方とも必要で、きりはなせませ ん』

彼はこれら二つの言葉ー仏教と経済学ーをあえて結びつけた欧米経済 学者の先駆者であった。これは勇気のある行動だった。仲間の経済学 者たちが彼を変わり者と呼ぶと、シューマッハーはユーモアの感覚で 応じ、「変わり者のどこが悪いのだろうか。変わり者とは革命を起こ す機械の部品で、それはとても小さい。私はその小さな革命家だ。そ れは褒め言葉なのだ」といった。(p8)

(序言より ー シューマッハーさんの親戚が書いています) シューマッハーの言葉は「変えることができる事を手がけよ」であっ た。いかに些細なものであっても、具体的なよい行為はいつでも意味 がある。人々は欲望と必要、生活の質と消費の量、英知と知識、大衆 による生産と大量生産の区別を再び学ばなくてはならない。彼はバー バラ・ウォードと並んで、無限の成長概念の肯定に異を唱えた最初の 経済学者であった。突如として、彼は物質主義反対の精神指導者とし て喝采を博することになった。以来持続可能な開発ー1990年代の、十 分には理解されていない響きのよい叫びーの正真正銘の予言者ともて はやされた。シューマッハーにしてみると、持続可能性という概念は 人間の精神的、物質的福祉を議論の余地なくあらゆる政策や決定に優 先させるものであった。(p19)

「持続可能性をあらゆる政策や決定に優先させる」ーこれって、どうして日本の 新内閣でも出来ないのでしょうか?

さて、この本は、シューマッハーを有名にした「仏教経済学」という考え方を支 える「スモール・イズ・ビューティフル」のことだけでなく、彼の持論のエッ セー集で(本の英語タイトルは”This I Believe and other essays”)、経済学、社会 学、都市学など広範囲に渡って彼の論理がテンポ良く展開されているのだが、ま ずは彼の哲学の根幹をなす「仏教経済学」について。「仏教経済学」って何なん だろう?

唯物主義者が主としてモノに関心を払うのに対して、仏教は解脱(悟 り)に主たる関心を向ける。だが、仏教は「中道」であるから、けっ して物的な福祉を敵視しはしない。解脱を妨げるのは富そのものでは なく、富への執着なのである。楽しいことを享受することそれ自体で はなく、それを焦がれ求める心なのである。仏教経済学の基調は、し たがって簡素と非暴力である。経済学の観点からみて仏教徒の生活が 素晴らしいのは、その様式がきわめて合理的なこと、つまり驚くほど わずかな手段でもって十分な満足を得ていることである。(p55)

簡素と非暴力とが深く関連していることは明らかである。適正規模の 消費は、比較的に低い消費量で高い満足感を与え、これによって人々 は圧迫感や緊張感なしに暮らし、「すべて悪しき事をなさず、良いこ とを行なう」という仏教の第一の戒律を守る事ができる。物的資源に は限りがあるのだから、自分の必要をわずかな資源で満たす人たち は、これをたくさん使う人たちよりも相争うことが少ないのは理の当 然である。同じように、地域社会の中で高度に自給自足的な暮らしを している人たちは、世界各国との貿易に頼って生活している人たちよ りも、戦争などに巻き込まれることがまれである。(p57)

シューマッハーは有限の資源を有り余るものとして浪費し続ける経済発展、そし てそれに油を注ぐ一人一人の物質至上主義的な生活様式に対して、早くから警鐘 を鳴らしていた。当時は「地球温暖化問題」はまだ認識されていなかったもの の、彼はいち早くその後の世界の結末を予測するだけの知識と深い洞察力を持ち 合わせていた。

さて仏教経済学の土台は、愛や同情や人や自然とのつながりだ。ではそれを具体 的に押し進めて行くのに必要なものは何か?彼はそれを「中間技術」だと言う。 「中間技術」とは何だろう?

「中間技術」は、生産性では伝統的技術(現在崩壊に瀕した状態にあ る)よりはるかに高く、同時に地方では欧米の非常に洗練された、き わめて資本集約的な技術と比べるとずっと安くて簡単である。大まか な目安としては、この「中間技術」は平均で一仕事場当たりの設備コ ストが70ポンドから100ポンドの水準であるべきだといってよいだろ う。この水準ならば、欧米化された部門の外にいる、有能な労働者の 年間所得とまず現実的な比率であろう。(p194)

私が中間技術と命名したこの技術は、これらの国の、消えつつある技 術と比べてずっと生産的であり、活力があるだろう。そのうえ、それ に正しい教育的な効果があると思う。それが肝腎である。なぜなら、 教育と経済開発が手を組んで進まない限り、真の発展はありえないか らである。

大資本を投資して工業化や集約型農法を進めたりすることで、何が起こったか。 労働者は無表情になり、土地は生命力を失ってしまった。そこで飢えを解決する には、「土に戻るしかない」と彼は断言している。そして自給自足的な暮らしを 土地の人たちが創りなおす事。その際に必要なのが、「中間技術」 ー つまり伝 統的な技術を活かしてはいるが、もっと生産性の高い技術で、しかし近代的で統 一された最先端技術とはほど遠い(インドのカディがこれに当たる)ー だと言う のだ。なんとシンプルで現実的な解決案なんだろう。シューマッハーはサティ シュに対して「どんな阿呆でも物事を複雑にすることはできるが、単純化するに は天才が要る」と、生活をいたずらに複雑にする、この高度技術社会への不満を もらしたそうだ。シューマッハーは、自分の身の丈に合った持続可能な開発の 「中道」を発見するようにすすめた。未来を資本やエネルギー多消費型の技術に あずけるのではなく、民衆の力と自分自身の精神と肉体の創造力に頼るよう呼び かけた。このメッセージは今日依然としてもっとも幅を利かせている経済政策へ の挑戦だ。

シューマッハーの理論は援助政策にも当てはめて考えられる。彼はインドの経済 学者アマルティア・センと同様、飢えと経済の問題について、これまでにないマ インドセットを持ち込んだ。シューマッハーは、現在の開発専門家は、電気、鉄 鋼、セメント、輸送やその他の公共サービス、ほぼ完全な組織、複雑な会計(で きればコンピュータ使用)という、近代的で精巧なインフラストラクチャーをつ くる巨大な計画を遂行しているだけで、現実的に可能なことはすべて無視する傾 向にあると批判した。アフリカに関心がある私は、福田首相がアフリカへの援助 額を倍増するというニュースをどうも手放しに喜べなかったし、どうしたら世界 の貧富の格差を解消していけるのだろうと途方に暮れてしまうのだが、シュー マッハーの開発論は現実的な一歩を踏み出す良い手引きになりそうな気がする。

そしてシューマッハーは、人間が土との新しい関係を築く必要性に執着して、何 度も述べている。

エネルギー問題の考察が、われわれを「土に帰らせ」「自然に還ら せ」たのは、意外と思われるかもしれない。しかし、問題の表面から すすんでその根源を探ろうとすると、これは当然のことである。現代 世界の道徳的弱点は、変えることのできない自然の現実から身を遠ざ けてしまったことで、その一つの現れが化石燃料への不注意な依存な のである。本節で述べたことは、農業を永続性の基盤の上におきさえ すれば、自然にエネルギー問題は解決されるということではない。そ うではなくて、それが意味するのは、解決策は単なるエネルギーの技 術や経済学 ーないしはエネルギーの権力構造ー だけにはないこと、 またエネルギー問題が提起している課題とは、新しい生活様式を発展 させることであり、それは論理的にまた不可避的に、われわれがその 一部であり、またそれなしでは生きられない、土との関係を改めるこ とから始めなくてはならないということである。

土地やその上の動物への慈しみのない態度は、不用意な都市化や無用 な工業化を起こしたような他の数多くの態度や、新奇なものー技術 的、化学的、生物学的等のーを、その長期的影響が少しでもわかるま では大喜びでもてあそぶ一種の熱狂癖と関係があり、またそれの兆候 でもある。土地をいかに扱うかという単純な問題のなかにきっとわれ われの全生活様式が含まれていて、土地政策を本当に変えるには、そ の前に宗教とまではいわないが、哲学を根本的に変える必要がある、 と私は信じている。

まとめると「仏教経済学」が求めているアクションは次の三つに要約できる。

第一に、自然に対する新たな態度が必要であり、その態度を庭木の手 入れ、園芸や農業の仕事において実践しなくてはならないことをみん なが理解する必要がある。これは意味の深いことであって、単に功利 的なことではない。(中略)第二に、われわれは「大きければ大きい ほどよい」という考えを意図して捨て去り、物事には適正な限度とい うものがあり、それを上下に越えると誤りに陥ることを理解しなくて はならない。正しいスケールであれば、Tender Loving Care(TLC)の 要素を導入できるということにある。さてTLCは、最上の肥料であ り、カネでは買えない。その意味は「優しく愛情のこもったいたわ り」である。その威力には驚くべきものがあり、またそれがシステム から排除されるとどんな混乱に陥るかも同様に驚くべきである。(中 略)第三の行為は新しい技術を創造することである。私が「言葉は肉 とならねばならない」というとき、私の念頭にあるのは、現在われわ れが追求している暴力と巨大主義ではなく、その代わりに健康と美と 永続性という三つの徳目をもつ道に技術を立ち返らせるこうした努力 なのである。

そして環境問題や社会システムを変えて行くためには、一人一人の生きて行くた めの哲学を変えて行く必要性があるのは明らかだと説く。

人間の共同生活を考慮にいれずに環境を論じるのは無益であるばかり か、不可能なことなのである。次のようにいえる。全ての社会、社会 システムは、それに値する環境をつくりだす。私は先に人間の生活全 体を社会システムとのその環境の間の対話と呼ぶことができ、もし社 会システムが現実に合わないならば、環境は病むことによってしっぺ 返しをしているのだと示唆した。環境に問題を起こしているのは、わ れわれの社会システムが知恵、正義、勇気、節制の基本道徳を無視し ただけではなく、進んでないがしろにしているからなのである。した がって、当然のこととして多くの人が別の社会システムを声高に求め ている ー彼らは間違いなく今日の問題を「解決する」ためにより多く の科学・技術調査を求める人々よりも、洞察力がある。ただ、社会シ ステムが環境をつくるように、われわれの基本的な哲学が社会システ ムを形づくっている点も強調しなくてはならない。この哲学が変わら ない限り、システムの根本は変わりえない ー権力や富の分配の点と か、構造や行政のやり方の点とかでいかに大きな変革がおこなわれよ うとも、である。(p298)

民主主義、自由、人間の尊厳、生活水準、自己実現、完成とは、何を 意味するのだろうか。それはモノのことだろうか。人間にかかわるこ とだろうか。もちろん、人間にかかわることである。だが、人間とい うものは、小さな、理屈の届く集団の中でこそ人間でありうる。そこ で、数多くの小規模単位を扱えるような構造を考える事を学ばなけれ ばならない。経済学がこの点をつかめないとするならば、それは無用 の長物である。国民所得、成長率、資本産出比率、投入産出分析、労 働の移動性、資本蓄積といったような大きな抽象概念を乗り越えて、 貧困、挫折、疎外、絶望、神経症、犯罪、現実逃避、ストレス、混 雑、醜さ、そして精神の死というような現実の姿に触れないのであれ ば、そんな経済学は捨てて、新しく出直そうではないか。出直しが必 要だという「時代の兆候」は、もう十分にでているのではないだろう か。(p80)

シューマッハーの教えは混沌とした時代から抜け出し、新たな時代を作り出して 行く際の道しるべとなることは間違いない。確実におすすめの良書。全ての大学 の経済学部で必読書にするべきだし、官僚や企業のトップなどにも読んで頂きた い。是非、読書の秋の季節にじっくり味わいながら読みたい一冊です。  


Posted by ゆいマネ子 at 22:31

2013年03月02日

おむすび通貨

愛知県のある地域で行われているおむすび通貨の記事がなかなか面白いです。
僕も米を作っていた時に思ったのが、日本では一番大事な食料と言っても言い過ぎではない米なのに、ホント安いよなーと思っていたことと地域通貨が見事にリンクされています。詳細は以下の記事を見てください。
http://blog.new-agriculture.com/blog/2012/05/001328.html?g=122109  


Posted by ゆいマネ子 at 10:21Comments(0)

2013年01月26日

ミニくるくる市の写真







ミニくるくる市に来ていただいたみなさん
場所を貸してくださった稲穂産業さん
素敵な時間をどうもありがとうございました。  


Posted by ゆいマネ子 at 19:49Comments(0)くるくる市

2013年01月23日

ゆいマネーミーティング@まちぐわ


昨晩は本部のまちぐわでミーティングがありました。
ゆいマネーの無限の可能性を感じ今後の展開が楽しみです 花笠  


Posted by ゆいマネ子 at 15:06Comments(0)ミーティング

2013年01月18日

ミニくるくる市やりまーす

1月26日(土)13:00~、地域通貨『やんばるゆいマネー』を使ったミニくるくる市を開催しますくすだま

ひとりひとりが出店者であり消費者でもある市にしたいと思っています。
出店といってもあまり意気込まずに、普段趣味で作っているものや
家の不用品などなどをコストをできるだけかけずに持ってきてくださいね。
全額をゆいマネーにする必要はありません。
例えば1まーる≒1円なので、1つの商品につき300まーる+200円とすることも可能です。
くるくる市での循環とコミュニティを是非気軽に楽しんでくださいよつば

《持ち物&準備》
♪通帳記入のための筆記用具
♪年会費*1000円+1000まーる(ゆいマネー通帳はこちらで用意します)
♪飲み物など各自でご用意ください
♪必要であれば出店のためのテーブルやシートなど
自己紹介や夫々ができること/やってもらいたいこと
を用紙に記入してもらいますので、事前に少し考えてきてください
♪ぽのぽのギャザリングで地域通貨を使用した人はそのときに使用した通帳
*年会費はコピー代やスタッフ交通費などの運営費としていただいています
1人でも1家族でも同じ額です



場所はオーシッタイの稲穂産業さんです。
晴れていたら外で、雨が降ったらゲート入って右側に並んでいる
建物の1つをお借りすることになっています。
住所:名護市天仁屋165 (名護市内から約30分)
58号線を北上し、源河に入る道から右折。そのままその14号線を
まっすぐ行き山道をいくつかアップダウンすると、右側に
オーシッタイの看板が見えてきますのでそこを右折。
途中に稲穂産業さんの看板がありますのでそれを目印に来てください。


参加される方は☆マークを@に変えて
yuimoney.yanbaru☆gmail.com へ、お名前/電話番号/出店内容を書いてご連絡ください。
何か質問がありましたら、そちらもこのアドレスへメールくださいメール

みんなが参加型の市です。
楽しく輪が広がって行きますようにキラキラ   


Posted by ゆいマネ子 at 11:49Comments(0)くるくる市

2012年12月25日

実はちょっと始まっちゃいました

先日北部でポノポノギャザリングがありまして、
なんとゆいマネーの試運転をしました。

ギャザリングでは少しの参加費と、食費は
ドネーション制というまさにお金に依存しない
人々の愛のある場所でした。

参加者には各自できることを紙に書いてもらい
掲示板に貼ったり、ミニくるくる市も開催され
ぽのぽのギャザリング通帳に書き込みながら
笑顔を交わしました。

新しい年になったら
いよいよ本スタートに向けて動き出します。  


Posted by ゆいマネ子 at 19:53Comments(0)

2012年12月02日

入会条件と言ったらカタクルシイけれど…

やんばるゆいマネー参加条件は、今のところ
・名護以北に住む方
・理念に賛同できる方
以上です。

15~20世帯くらいから小さくスタートして、徐々に輪を広げて
いきたいと考えています。

まだ日程は仮ですが、2013年の1月27日(日)頃に親睦会的な
感じでパーティを行う予定です。
詳細が決まり次第、追ってご連絡しまーす。  


Posted by ゆいマネ子 at 06:00Comments(1)条件

2012年12月01日

ホリスティックなお金

やんばるゆいマネーでは単なるGive&Take的なプラスマイナスではなく、
そこへできるだけの気持ちを込めてお互いの温かいハートを交換
することが大切だと考えています。

ホリスティックとは「全体」「関連」「つながり」「バランス」
といったような意味です。

物質的交換だけでなく気持ちのやり取りがあり、それにより精神的安心感や
調和を生み出すような通貨でありますように。
やんばるゆいマネーに祈りを込めているところですふたば

安房や藤野の地域通貨から素敵なアイディアや知識を学びながら
やんばるオリジナルな色に染めていけたらと思っています。

ブログの一番最初に掲載されている理念が本当に素敵なので是非読んでくださいね。  


Posted by ゆいマネ子 at 13:57Comments(0)

2012年12月01日

☆命名☆

やんばる地域通貨の名称と単位がついに決まりましたーくすだま

名称:やんばるゆいマネー
単位:まーる
合体させたらゆいまーるになりますハート

理念にある通り、これからわたしたち自身で子供のように
育てていく地域通貨なのでネーミングにも結構な時間をかけて考えました。
民さんに字画も見ていただいて、
やんばるゆいマネー⇒大吉
まーる⇒吉
とのうれしい結果にキラキラキラキラ 

今後の成長が楽しみです♪

  


Posted by ゆいマネ子 at 13:40Comments(1)

2012年11月20日

やんばるゆいマネーの理念

かつて、物々交換の時代には、人々はそれぞれの持ち味を生かして

その能力を誇り、その品を得るための苦労を語り、お互いの暮らしを語り合い、

周囲の人々や自然を優しく気遣いながら、必要なものを融通しあって生きていました。



しかし、物と物、人と人の間にお金が出てくると、

だんだん人々は、その繋がりよりも お金自体を大事にするようになってしまいました。


そして一つの物の後ろにある幾千万の繋がり、

一つの仕事の後ろにある幾千万の人々の思いを感じることなく、感謝することなく、

自分にとって得なのか、損なのかというちっぽけなことだけを大事にするようになってしまいました。


今、私たちは、自然の大いなる恵み、

人間を含めたすべての生き物の大いなる循環、

仲間たちの喜びや悲しみ、

そして自らが世界にただ一人の尊い人間として生きている喜びを感じながら地球の上で命を繋いで生きたいと再び考え始めました。


個々の能力を発揮する喜び、

その能力が誰かの役に立つ喜び、

そしてそれを受け取った人たちが感謝する気持ち、


そんな恵みが巡ること、感謝の気持ちが巡ること、喜びが巡ること、

そんな巡りの輪がやんばるの大自然のゆりかごの中ではぐくまれることを目指して、

私たちは「やんばるゆいマネー」を作りました。


「やんばるゆいマネー」は、生まれたばかりの赤ん坊なので私たちが大事に育てていかなければなりません。

赤ん坊は親の背中を見て育ちます。

みんなの生きる姿勢がやんばるゆいマネーを育てます。


光り輝く姿に育ててあげてください。
  


Posted by ゆいマネ子 at 10:13Comments(0)やんばるゆいマネーの理念